酔っぱらいと排気ガスでいっぱいの地下道
そのアルコールで満ちた世界を抜け出すと
真黒で冷たい風が激しく吹いてくる世界があった
そこには、赤やら黄の人影が揺れて
みな、手で顔を被っていた
バスはひっきりなしに到着し
そして出発した
改札口でさっと手を開げ
コートを風になびかせて切符を渡した都会的な女がいたかと思うと
田舎から出てきた連中が喧嘩を始めていた
恵まれない、ウサを晴らしたい連中がたくさんいたんだ
バスは窓を白くし
見るからに男と女の興奮を内蔵していた
そして、その興奮をはき出しては新たなエネルギーを吸い込もうとしていた
赤やら黄やらの人影は寒そうに顔を見られまいとし
自分たちも早くその興奮に預かろうともがいていた
行き先表示がある自分たちのバスを捜しに
冷たい風の中をもがいていた
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