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2012年2月29日水曜日

新聞なんて必要?


■新聞なんて必要? 記事の内容は、インターネットのニュースと寸分たがわず同じ。インターネットはリアルタイムで見れ動画付き。新聞は遅く配布される。
お金を払って、読むのはバカバカしい。将来、ジャーナリストはグーグルなどと直接契約するんじゃないの?タブロイド新聞や週刊誌などは、人を傷つけ、誹謗中傷、不安をあおるだけの、創造性のない、なにもクリエイトしないもの。そんなもの、近々に滅びます。人を傷つけて幸福感を得る、今の日本人は心が壊れている。

2012年2月28日火曜日

夜明け、関門トンネルを抜けると、九州だった

上陸


耳がツーンとして目が覚めた

もう、あの純粋な気持ちで

トンネルをくぐったのではない

もう、あの暖かい胸もない

もう、あの切符もない

なぜか冷え切って上陸した

貨物列車とすれ違い

街に入った

薄ぼんやりとして

冷え切った空気

もう、全ての人が東京の空気を浴び

人々はちりぢりになった

耳の奥で「あれが九州よ」と言う母親の声がして

緑の茂った陸が見えた

隣りの男がブラインドを上げたとたん

すりガラスが割れていった



「あれが門司よ」





今まで何度もあの沿線看板に出会ったことか

しかしその看板もない



六本足で骨だらけの昆虫は

黒々としていて

朝の大気にその体温を抜き取られつつあった

赤と白に塗り分けられた

ジェット煙突は

不思議にも

何も放出していなかった



そして、このメカニックな世界の

僅かな隙間に

貧相な住宅がぎっしりだ



もう何もかもなくなった

この霧のように

粉々に





石油コンビナートの無限に長いパイプは

互いにせり合い

上へ昇り

海に突入してゆく



寂しい化学工場よ!

煙突からは

弱々しく炎が

メラメラと揺れる

メラメラと-------

そして外気と同化してしまう



もう、霧で何も見えない

でも

ほら!

東京にいた知人が

ベンチに腰かけ

こっちを見ている




2012年2月27日月曜日

宮崎から鹿児島まで、深夜の徹夜ドライブ

二十四時のドライブ



木々は黙っていて

僕らに妨害を与えなかった

光るテールランプは遠く

急速に近づき

急速に遠ざかる

白いラインは輝き

道はどこまでも黒く黒く

暗い世界へと通じている

白いボディーに青いラインの入ったギャランには

女が二人と

男が三人

男がハンドルを握り

この世をはかなむ最後の人類のように

ゆるく波打つ灰色の海を軽快にゆく



軽快に

軽快に







流れ星

小さな町

信号機

満艦飾りのトラック野郎

透明な光のドライブ=イン



時速は百五十キロメートルを越え

平板な音楽で心は満ちてゆく

バート=バカラック

カーペンターズ

フィスディメンション

明日にかける橋

------ 

不思議な音を反響させる

車はいない

対向車はいない

追い越す者もいない



僕たちだけの世界ができた







ハードトップの

魚のような窓から入る冷たい大気

そして、平板な音はそこから抜け出る

速度のある黒い風は

我われから記憶を運び去り

感覚を奪う

それが頭脳を完全に吹き飛ばした

ただ

十と一の加速度が交互に感じられるだけ



信号はない

カーブはない

踏切はない

ただ

黒いアスファルトのベトベトする道を

2012年2月26日日曜日

東京はファンタジック

東京



高速道路の上で

カーテンをあけた

世界で一番大きな都市に入った

黒い木造の住宅でできた都市に

細い視界からは

光と共に

高層ビルとタワーが見える

新宿が盛り上がって見える

シンボルのない都市よ

ボロ看板が

そこいらじゅうに散らばる都市よ

ボロ看板はファンタジーと共に



ファンタジー



東京はファンタジー



ビルの中で動き始めた

小さなアリたちよ!

僕は君たちの存在を認めてやらない





渋谷は谷底にあった

灰色の人だかり

かなりの違和感

ガラスケースの世界

ファンタジーと共に



どこの家もボロ看板のファンタジー

しかし、この違和感

それがファンタジーではないのか?

この違和感が…



木造の家は

コンクリートのスクリーンに囲まれてゆく




高速道路の上で

カーテンをあけた

世界で一番大きな都市に入った

黒い木造の住宅でできた都市に

細い視界からは

光と共に

高層ビルとタワーが見える

新宿が盛り上がって見える

シンボルのない都市よ

ボロ看板が

そこいらじゅうに散らばる都市よ

ボロ看板はファンタジーと共に



ファンタジー



東京はファンタジー



ビルの中で動き始めた

小さなアリたちよ!

僕は君たちの存在を認めてやらない





渋谷は谷底にあった

灰色の人だかり

かなりの違和感

ガラスケースの世界

ファンタジーと共に



どこの家もボロ看板のファンタジー

しかし、この違和感

それがファンタジーではないのか?

この違和感が…



木造の家は

コンクリートのスクリーンに囲まれてゆく

2012年2月23日木曜日

地下鉄東西線大手町駅

ファンタジー


約束通り

午前10時45分に

東西線大手町駅の

東側改札口に降りた

君はまだ来ていなかった

君はバックが緑の

黄色いうず巻の描いてある

2m四方の大きな板を前面に掲げ

この、東京湾に落ち込む

地下道のはてから

大急ぎで走って来てるはずだが…

この地下道のはてから

大きな板を持って



中央の柱に

人影がのぞいている

母親が乳飲み子を降ろし

衣服を整えている







一体?

この洞窟に何人いるのか?



天井に

緑光を放つ道標は

無機質な光の中に

その存在を証明していた



遠くで

チラッと緑の印象が焼きついた

君だ!

君は地下道の半分を

その緑に黄色のうず巻がある

大きな板でうずめて

猛スピードで

僕に迫って来る

2012年2月18日土曜日

さんざんな一日でした

いやはや
ひどいインフルエンザで6日間寝込みました。
ブログもお休みしていました

昨日はK嬢からメールの宛先の間違えを指摘され怒られるは
T氏の自分勝手で上から目線の言動にブチ切れるは
T室長から、会議の飲み物にビールだけを出したら「ありえない」と切られるは
さんざんな一日でした

あっ頭くるー。

2012年2月8日水曜日

どこかの都市公園で創ったのか?

風船



青い風船を持って

白いビルをバックに

噴水の前を

歩いて

そして、走って

歩いて

そして、走って

ビルにひっかかった

アドバルーンを欲しがる子供よ



青い風船を手に持って

白い歩道を

暗い地下道を

メガロポリスから吹く風を受けて

ビルをバックに青い風船を持って歩いてみたい

アスファルトの道を

メガロポリスの中へ続く道を

走って

走って





黒髪を後ろにたなびかせて



ビルの向うに何がある

青白い光があるのか?

黄色い光があるのか?



ランランラン

スキップをしよう

冷たく、クールな風を受けて

走って

走って

中央線に乗って



赤い光線が…



オレンジ色の光ではなかった

真赤な光が作用した



青い風船は

しぼみつつ破裂した

物理学者の憂愁であった





歩道にゴムは散り

手に残った糸は垂れ下がり

先は地下鉄の通気筒の中に

快感を求めて震えている

手を離すと

糸は闇へ…



走って

走って

メガロポリスを抜け出そう

砂利道を

雑草を

大木を

目は充血し

耳鳴りはひどく

よだれをたらしたまま

羊とも野牛とも似つかぬ

動物の大移動

風船は踏みにじられた

赤光は人々を照らし

監視を続け





ビルの向うにはなにがあったのか
問い正しているようだった

2012年2月7日火曜日

純粋さが汚れる

紙飛行機



街中の公園で

子供が

ノートの切れっ端で

紙飛行機を作った

夢を乗せて飛ばしていた

それは真白であった

子供の手から離れた紙飛行機は

大きな白い弧を描いて地面に落ちたが

そこには茶色い泥でできた水たまりがあった

白い紙は無残にもその茶色に犯され

紙飛行機は形をくずしていき

くずれ去った

子供の夢も

こんなに弱々しいものなのであろうか

2012年2月6日月曜日

スキー場のリフトの上で作詞

ニ十分



前の人は隠れてしまう

ときどき

後の人も隠れてしまう

ときどき

かすんだ木々は

ぼやけて

ゆっくり移動しながら

森羅万象の神秘を教えてくれる

カタカタカタ

カタカタカタ

せわしい金属音が定期的にやってくる

ある広場には

うっそうと霧がたちこめ

その中にある大木は

ただ一本だけで震え上がった

カタカタカタ

体はとてもひんやりする

横を見ても

後ろを振り返っても

人間はいない





パウーン

パウーン

体が揺れた

足が地面に届かない

大きく

黒い番号を書いた箱が

いかにもアメリカ的に

空のまま音をたてて

カタカタカタ

誰も乗っていない

どんどんやってきて

カタカタカタ

足が地面に届きそうになると

急に上昇してしまう

落ちないように

一生懸命ポールにしがみつかなくては



霧がじきに晴れ

理性をもって世界が見れるようになると





全ては終わりに近づき

長い道のりも果てた

着地しては

足はすくんで棒立ちになるかもしれないのに

2012年2月5日日曜日

学生街の喫茶店にて

東京1400



彼女は生きている

死んではいない

ソファに身を沈め

僕と向い合わせに座っている

彼女の背中から日光が入る

今、コーヒーカップを口にあてがう

しゃれた服を着て

イキな感じの彼女

店の中の汚れた陰湿な空気は

日光にさらされ波打っている



彼女は生きている

今、コーヒーを飲んでいる

僕は奥のいすに座って

それをながめている

ガラス越しに

山手通りが見えている

彼女はコーヒーを飲み終わり

白いカップをテーブルの上に置いた





さも上品そうに



死んではいない

彼女は生きている

2012年2月4日土曜日

私ってサカキバラセイト?

幼い憧憬



人肉食い

死んだ女にセックスを求めること

殺人



そして君は頭がいい

なぜ消えた

大切なガラス玉を置いていって



幼い憧憬は

フロントガラスのように飛び散った

向こうに

あっちに

顔さえはっきりとしない

ただ三面鏡とせんべいの香りだけ

うーん、とても芳ばしい

僕の残酷な想い出は

いつもこの臭いと隣り合わせだ

「ポーン」





「ポーン」

米がはじけている

窓をあけて

下の道を見る

「おじさーん」

「屋台のおじさーん」

「昔のおじさーん」

おじさんはこちらを振り向いて

「ニコッ」と笑った



うーん、すごくいい臭い

食べたくてたまらない

「おじさーん、今、お米持っていくからねー」



急いで階段を降りた

蒸気の「ピー」という音を聞いた



それから僕は二度大きなけがを

した





天ぷら油の中に体ごと突っ込んだ

瞬間的だったのでよく覚えていない

これに関しては



もう一つ

僕は道でころんで頭を切った

豆腐屋が抱き起こしてくれ

僕は叫んだ

「痛い

「痛い

「助けて

「助けて

おふくろとおやじが

赤と青が

四階のベランダに出るのを見た



外にもよく行った

子供の頃

向こうの方に行った事がある





そこには畑があって

広い道があって

陶器屋さんがあって

赤レンガの水路があって

土管があった

ガムをかみながら

その広い道を渡った

やぶ歯科医と

へたくそな床屋があった

うどん屋で

キツネうどんを食べたとき

なぜか、しし舞の影像と重なった

後になってバスからながめた事もある

中学校があった

幼稚園の帰り

絵を掲げて帰った

まわりの人が注目してくれた

バスに揺られ

記憶にある駅でよく乗り換えた





アパートの窓から

どぶ川と

たばこ屋が見えた

川原にはまだバラックがあり

それとアパートとは土手で区切られていた

バタ屋さんと朝鮮人

水の速く流れる水門

その上の赤錆びたハンドル

細い高い

翼を広げたような

赤白に塗り分けられた電波塔

支える無数のワイヤーが

キラッと並んでいる



黒いバラックは緑の川原

電波塔は好奇心の象徴

赤錆びたハンドルは友達



日曜日には人々が憩う

その群集をパトカーがひき殺し





てゆく

今日は土手を伝って

別な広い道まで出てみた



そう、はるか向こうに



君の顔も知らないのに

君なんて全然知らないのに

正体のない気体なのに

なぜか影響する

君のアパートはまだあるよ

薄汚れたアパート

暗く陰湿に…

君に死に方は残酷だ

殺され

強姦され

肉を食べられ



でも君は幼い憧憬

半世紀前の憧憬