広い待合室に1人編み物をする女がいる
車の中から見る空はあまりにも青くて
太陽の光はあまりにもオレンジ色で
高層ビルはあまりにも光り輝き
私はアメリカにいるような気分になる
東京にも未知の町並があるのか……
編み物をする女が振り向くと
車が横切る非人間的な横断歩道が拡がり続け
サイレンが鳴り
時計台が時をさす
そして車は消え去り
人々の優しい声が街に浸透してゆく
時代遅れのシュプレヒコールがかすかにごだまし
屈辱的な黒いバンドエイドを
傷に押しあててみる
2つの大国の
無法な脅しにはさまれて
右往左往するこの街は
あまりにも明るい
人は道化師になりすぎて
素直に酔えなくなっているというのに……
それにしても
この街はあまりにも明るい
ブルーペンガラスを通して写る
幼い時の空のように明るい
人と同じように生まれて死んでゆくこの街に
せめておめでとうと言いたい
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