青い風船を持って
白いビルをバックに
噴水の前を
歩いて
そして、走って
歩いて
そして、走って
ビルにひっかかった
アドバルーンを欲しがる子供よ
青い風船を手に持って
白い歩道を
暗い地下道を
メガロポリスから吹く風を受けて
ビルをバックに青い風船を持って歩いてみたい
アスファルトの道を
メガロポリスの中へ続く道を
走って
走って
黒髪を後ろにたなびかせて
ビルの向うに何がある
青白い光があるのか?
黄色い光があるのか?
ランランラン
スキップをしよう
冷たく、クールな風を受けて
走って
走って
中央線に乗って
赤い光線が…
オレンジ色の光ではなかった
真赤な光が作用した
青い風船は
しぼみつつ破裂した
物理学者の憂愁であった
歩道にゴムは散り
手に残った糸は垂れ下がり
先は地下鉄の通気筒の中に
快感を求めて震えている
手を離すと
糸は闇へ…
走って
走って
メガロポリスを抜け出そう
砂利道を
雑草を
大木を
目は充血し
耳鳴りはひどく
よだれをたらしたまま
羊とも野牛とも似つかぬ
動物の大移動
風船は踏みにじられた
赤光は人々を照らし
監視を続け
ビルの向うにはなにがあったのか
問い正しているようだった
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