前の人は隠れてしまう
ときどき
後の人も隠れてしまう
ときどき
かすんだ木々は
ぼやけて
ゆっくり移動しながら
森羅万象の神秘を教えてくれる
カタカタカタ
カタカタカタ
せわしい金属音が定期的にやってくる
ある広場には
うっそうと霧がたちこめ
その中にある大木は
ただ一本だけで震え上がった
カタカタカタ
体はとてもひんやりする
横を見ても
後ろを振り返っても
人間はいない
パウーン
パウーン
体が揺れた
足が地面に届かない
大きく
黒い番号を書いた箱が
いかにもアメリカ的に
空のまま音をたてて
カタカタカタ
誰も乗っていない
どんどんやってきて
カタカタカタ
足が地面に届きそうになると
急に上昇してしまう
落ちないように
一生懸命ポールにしがみつかなくては
霧がじきに晴れ
理性をもって世界が見れるようになると
全ては終わりに近づき
長い道のりも果てた
着地しては
足はすくんで棒立ちになるかもしれないのに
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