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2011年12月14日水曜日

若いとき、こんなに現状打破の思いがあったとは・・・

生き方



私はきらいだった

既に完成された社会に

要領よく順応してゆくことを



油が浮いた海の上を

快くすべてってゆくことが

できなかったのだ



でも結局は

油にまみれ

私はここまで来てしまった



髪はほどけ

目は濁り

下着は黒くぬれていた



雑踏の中で

むなしく

人を捜しているように

行く手には

固く遠々とした





人間の毛髪が黒々と揺れていた

2011年12月13日火曜日

昔、二等寝台車が、国鉄にありましたな

二等寝台



旅の心はしだいに小さくなる

この古めかしくオンボロな寝台で揺られているうちに、振り落ちる砂のように私から離れていった

つい昨日のことが、一ヶ月も前の事のように思えてならなかった

一年前までポールモーリアを知らなかった私が、今、ここで、図々しく、隣の女に、彼の音楽について説明しているなんて、誰が思っただろうか?

私もつい三年前までは彼女のように

素朴で、警戒心を持ち合わせていなかったなんて…



話ははずみ、ありきたりの情報交換が終わると、もう、別れの時だった





「さよなら」と、照れくさそうで図々しい声を出し、窓から手を振るのだ

こんな少々の出会いでも、私の心に浸みている



そして、このオンボロ寝台列車は、ギシギシガタゴトと私を揺らして東京へと向う

しだいに小さくなる想い出をこぼしながら…

2011年12月12日月曜日

つらい再会だったのでしょう

再会



夢のような軽い心持ちで

銀白色の列車が目の前を通り過ぎた

トンネルの中で

光は鈍く

車体の輪郭はボヤけ

走る振動さえ夢の中でのようだった



黄土色の

萎れたコートを着た君は

重いボストンバッグを下げ

私の目の前に現われた

黒い髪と黒いまゆが私の記憶を

よみ返らせ

愛らしい鼻先は過ぎ去った学生時代を彷彿させた

そして、あの、白いベレー帽をかぶっていた



何も言わず会釈をし





誰もいない

寒々としたプラットホームを

二人で歩いた

二人の靴音だけが聞こえた



ああ、なつかしい人よ

あなたは私のすばらしい日々と共に去り

再びやって来た

そのうるわしき人よ

あなたは私が昔をなつかしむように

浮かんでは消えてゆく幻だった



再び会えた喜びを

この螢光燈と石で固められた床の上に
私は踏みしめている

2011年12月11日日曜日

仕事 ハードだなあ

通勤途上の空想



透き通る寒々とした光を放ち

四両編成の列車は通り過ぎ

再び、ポツリポツリと

街の明かりが黒々とした闇の中に浮かんだ

いつもの下りの急カーブで

列車は無重力の宇宙を駆け巡るように揺れ

座席にいる私には

不規則な加速度が加わり

疲れ果てた心をかき乱した

アア、体中から力が抜けてゆく



疲れた、疲れた、疲れた、疲れた、疲れた、疲れた、疲れた、疲れた、疲れた、疲れた

2011年12月10日土曜日

学校の卒業設計に際し、環境問題を訴えたかったのでしょう

卒業設計に対する言葉



人は知恵の実を食べ

誕生しては死に

この地球と呼ばれる惑星の中で栄えてきた

人は街を創り、港を創り

酒に浸りながら栄えてきた



でも私は言いたい

「このざまを見ろ!」

「この街を見ろ!」

人は獣であるが故に獣を追い払い

そして木々を切り倒してゆく



私はあの森に帰りたい

私はあの小道に帰りたい

全てがブルドーザーの下敷きとなり

想い出が蹂躪され

均等なうねり文様がつき

凧上げやらトロッコやらが





眼前の木っ端のように土の中に埋葬されたとしても



やがてここに

設計技師が楽園(?)とやらを創るだろう

ただ恐ろしい砂漠を増やすばかりなのに

2011年12月9日金曜日

大学を卒業した日に書きました

絶望



私には

もう詩は創れない

なぜって?

なぜって、もう、大人になってしまったから

目の前のでき事なんて

もう気にも止めなくなってしまったから

いつものように溝に沿って歩きながら

下を向き

心を悩ませるなんて

昔の話なのさ

絵巻物が廻っていても

私は首すら曲げないで

ただぼんやりと

合成化した色をながめているだけなのさ

なぜ民主主義の崩壊なのか?

民主主義の崩壊



重く黒々と、長々とした貨物列車に敷かれる、銀色で神経質な鉄路のように

私は蹂躪され、金切り声を上げる

黒く荒々しい車両は

私の上をなかなか通り過ぎてくれない

エンドレステープを聞くように

私の人生は同じ日々を繰り返し

飽き飽きしてしまっている

この長い冬を私は避けることができず

ただじっと、重圧に耐えているだけだ

隣りの部屋では

人々の賑やかな声がして

酒を飲みかわし

華やかな笑いで満ちている

私にとってこういう華やかな日々は





エンドレステープのような日々で覆われ

何回も繰り返した後で

あの鉄路のような日々に続いていった